オススメ度を★で表しました。★5つが最高。
★  ウーン・・・ これは私には向いてないかも。
★★ 少し退屈。演者を変えて見直してみたい。
★★★ まぁまぁかな。おもしろかった^^
★★★★ 良かった。とても楽しく鑑賞できた。
★★★★★ 最高! 機会があればぜひもう一度見たい。
ただし、演者によって狂言は全然変りますし、好き嫌いがどうしてもあるのであまり当てにはなりません^^;


曲   名
【鬼瓦・おにがわら】鑑賞1回

訴訟の為長い間在京していた大名が勝訴し国許に帰ることになったが、
その前に日頃信仰している因幡薬師へ御礼の参詣に出かける。
この薬師を国許でも作ろうと思う大名は、お堂の様子を見て回るうちに、屋根の上の鬼瓦に目がとまる。
その鬼瓦は国許に残してきた妻にとても似ていて、大変懐かしみやがてむせび泣くが、
太郎冠者に「もうすぐ会えますから」と慰められて機嫌を直して帰って行く。
[評価]★★★
すごくシンプルな狂言。逆に演じるのがとても難しいかも。
これは色々な演者で何回も見てみたいなぁ。
【蝸牛・かぎゅう】鑑賞2回

祖父への長命祈願のために、太郎冠者は主人に「かたつむり」を取って来い言いつけられる。
しかし「蝸牛(かたつむり)」を知らない太郎冠者が、どういうものかと尋ねると、主人は
「藪にいて、頭が黒く、腰に貝をつけ、時 折角を出し、大きいものは人ほどもある」と説明する。
そこで太郎冠者が藪に探しに行くと、寝ている山伏を発見。
山伏は蝸牛になりすまし、その特徴(頭、貝、角等)も示してみせる。
山伏は太郎冠者に囃子物を教え、二人で浮かれる。
迎えに来た主人は驚き、蝸牛ではないと注意するが、その主人も囃子物のリズムに合わせ、一緒に浮かれてしまう。
[評価]★★★★★
山伏がかたつむりの囃子物を演じる姿が楽しい。
山伏役は若手の方が舞台一杯使って動くので尚おもしろいと思う。1度目に見た野村萬斎さんは特に良かった^^
【蚊相撲・かずもう】鑑賞1回

相撲が好きな大名は新しい相撲のものを抱えようと思い、その命を受け太郎冠者は異様な顔をした男を連れて帰る。
大名は自ら相手をして相撲を取るが、取り組むやいなや、大名は刺されてふらふらとする。
その男は実は蚊の精で相撲を取るにみせかけ、血を吸おうとしていたのである。
男が蚊の精であろうと気づいた大名は、太郎冠者に扇であおがせ、風でよろける蚊の精のくちばしを抜いて打ち倒す。
[評価]★★★
蚊の精役は蚊のくちばしを見立てた姿をしているがそれが滑稽。実際蚊の精なんて存在しないからそこが狂言らしくていいかな。
【鐘の音・かねのね】鑑賞1回

主人は成人した息子の差初の太刀を黄金造りにしいと思い、その付け金の値を鎌倉で聞いて来いと太郎冠者を使いに出す。
金の値は所々で値段が違うからほうぼうで聞いてくるようにと申し付ける。
使い先が商業の盛んな鎌倉だが、また鎌倉はお寺でも有名。
太郎冠者は勘違いして金の値ならぬ、お寺の鐘の音を聞いて帰えり、寺々の鐘の音を長々と主人に説明する。
当然のこと叱られるが鐘の音にかけた小謡で主人の気を鎮めめでたく納める。
[評価]★★★★
寿福寺、円覚寺、極楽寺、建長寺と言った寺々の鐘の音を、擬音で演者が説明する。
その声が美しく面白く見もの。
【狐塚・きつねづか】観賞1回

太郎冠者と次郎冠者は狐塚の田の鳥を追うように命じられ夜の番をする。
大豊作で上機嫌の主人は夜中二人に御酒の差し入れに行くが、塚の狐と勘違いされ、懲らしめられる。
[評価]★★★
横着者の太郎冠者と次郎冠者が色々工夫して楽に鳥を追ったり、狐が主人に化けたと勘違いして
懲らしめたりする様が楽しい。他の狂言ではあまり見ない小道具が2つ出てくる。
【鬮罪人・くじざいにん】鑑賞1回

祇園祭りの「山(山車)」の出し物について相談する為、主人は町内の人達を呼ぶ。
ところが話し合いの最中に記憶力の良い太郎冠者はなにかにつけて口を挟む。
なかなか決まらないので、そこで太郎冠者に町衆の1人が良よい案はないかと尋ねると、
「鬼が亡者(地獄の罪人)を責める様子」はどうかと提案する。
結局その案が通って、役割を鬮引きで決めたところ、なんと主人が亡者で、太郎冠者が鬼になってしまう。
太郎冠者は日頃のうっぷんを晴らすように亡者を責め立てるが、やりすぎた為主人の怒りに触れ逃げ出してしまう。
[評価]★★★★
登場人物が7人と多い狂言。笛や面も使い、後見も3人登場し盛りだくさん。
今でもとても有名な祇園祭り。 今でこそ長刀鉾など飾り付ける内容は決まっているけれど、
昔は色々案を出し合い祭りを楽しんでいた京都の町衆の様子もよく解る狂言。
【膏薬練・こうねりやく】鑑賞1回

いずれも名人を自認する鎌倉の膏薬煉と都の膏薬煉とが、その由緒と効能を自慢し、
奇想天外な薬種を明かし合ったあげく、膏薬を鼻に付けて吸い比べをする。最後は、都方が鎌倉方を転ばす。
[評価]★★
膏薬に見立てた紙をお互いの顔に付け演じる姿が滑稽で楽しい。
【昆布売・こぶうり】鑑賞1回

お供を従えないで外出した大名ですが、自分で太刀を持つのも何なので、誰か太刃持ちになってくれる者はいないかと探す。
たまたま、昆布売りを見つけ、太刃を持たせるが持ち慣れないので上手くいかないが、大名の指導のもとなんとか格好がつく。
しかし、つけあがる大名に怒りを感じた昆布売りは太刀を抜き、大名に切りかかる。
殺されてはかなわない大名は昆布売りの言うがまま、歌を謡いながら昆布を売る。
昆布売りは調子に乗って謡い踊り出した大名を尻目に太刀を持ったまま逃げてしまう。
[評価]★★★
同じような話で『2人大名』があるからそちらの方が好き。謡いは楽しい。
【察化・さっか】鑑賞3回

主は「連歌の会」の当番に当ってしまったが初心者なので、助けを都に住む伯父に頼もうと思い、太郎冠者を使いにだす。
ところが、太郎冠者は都に来たものの、伯父の名前も特徴も聞いて来なかった事に気付き、往来で
「頼うだお方の伯父御様ですか? 伯父御様に会いたい!」と叫んでいると、「自分がその伯父である」という男に出会う。
少し話をして伯父御様に間違いないと太郎冠者は連れ帰るが、主人は太郎冠者に、
「彼は伯父ではない!都で有名な察化と言う名のすっぱ(詐欺師)』だ」と言う。
慌てて追い返そうとする太郎冠者に「ああいう者は無下に扱うと返ってややこしい事になるから丁重にもてなすように」と言う。
しかし、失敗ばかりする太郎冠者に業を煮やした主人は「私の口真似をしなさい」と言う。
ところが主人が太郎冠者を叱咤する。するとすっぱにそれを返す。
それを繰り返し、2人が席を外した後に、さすがの察化もこれには参って「これは迷惑」と言って逃げ帰る。
[評価]★★★★★
『口真似』という狂言があるが、それはちょうどこのお話のすっぱがお屋敷に来たところから始まる。
太郎冠者不器用さが笑いを誘う。
3回見たけどそれぞれに味があって良かった^o^
【佐渡狐・さどぎつね】鑑賞2回

年貢を納めに上京した越後の百姓と佐渡の百姓が道連れとなった。
越後の百姓が「佐渡には狐がいないのだろう」と言うと、負けじと佐渡の百姓は「狐はいる」と言い張り、
二人は刀を賭ける事となった。
が、実は佐渡には狐がおらず、狐を知らない佐渡の百姓は都に着くと、領主の館の奏者(取り次ぎの役人)
に賄賂を使い、狐の姿形を教わり「佐渡に狐はいる」と証言して貰うが、越後の百姓は納得がいかず
佐渡の百姓に「狐の風体を言え」と言う。
奏者に入れ知恵されていた佐渡の百姓はなんとか狐の風体が言える。
そうしてまんまと佐渡の百姓は刀を貰うが、それでも諦め切れない越後の百姓は、帰る段になって「狐の鳴き声を言え」と。
佐渡の百姓は鳴き声までは知らず、にわとりの声真似をして嘘がばれてしまう。
[評価]★★★★
奏者が影からこっそり佐渡百姓にヒントを与える姿がなんとも良い。もしかして千作さんだったから良かったのかな?
【三番三・さんばそう】鑑賞1回

翁申楽(おきなさるがく)、三番申楽などと言われ、天下泰平、五穀豊穣を祈る儀式である芸能。
力強くエネルギーとリズムあふれる舞である。。
特別な祝賀公演や定例会の正月公演などで上演される特殊な演目です。
【三本の柱・さんぼんのはしら】鑑賞1回

新たに家を作っている主人(果報者)は、三人の冠者に「山に切っておいてある三本の柱を
各人二本ずつ持って帰れ」と命じる。
冠者達は早速山へ行き柱を見つけ担ぐが、各人一本しか柱を持てないので考え込んでしまう。
三人とも疲れてしまい、持っていた柱をとりあえず置いて休むが、よく見ると三本の柱で三角形が出来ており、
その頂点に各人立てば二本ずつ持てる事に気づく。
柱を持ち帰えると、主人は「よくやった」と三人を褒める。
[評価]★★★
特に笑える曲ではないが、3名の部下が知恵を絞り難題を解決し、それを喜ぶ主人が微笑ましい。

【末廣がり・すえひろがり】鑑賞1回

主人の使いで都へ引き出物の末広がりを買い求めにいった家来の太郎冠者。
しかし扇の異名だとは知らなかったため、すっぱ(詐欺師)にだまされて古傘を買ってしまう。
その時に主人の機嫌を直すという囃子物も教わる。
帰宅するとやはり主人に叱られ、外へ追い出されてしまうが、太郎冠者は教わった囃子物を傘をさしながら舞い始める。
「傘をさすなら春日山・・・・」とくりかえし囃すうちに、囃子物の好きな主人の機嫌も直って、やがて2人でそれに打ち興じる。
[評価]★★★
『取り違え狂言』の代表作みたいな曲。太郎冠者と主人(果報者)のおおらかさが解る爽快な作品。
【素襖落・すおうおとし】鑑賞2回

急に伊勢参りを思い立った主人は以前から約束していた伯父誘う事に。
「急な話なんできっと断るだろうし、太郎冠者がお供だと解るとお餞別をくれる筈。
するとお土産が大変なのでお供だとは決して言わないように」
そう言って太郎冠者をお使いにだす。
案の定、伯父は、急な事だからと同行を辞退するが、太郎冠者が供をすると気付き、
お伊勢参りのお祝いにと酒を振る舞い餞別に素袍まで渡す。
一方、帰りの遅い太郎冠者を迎えに行った主人は道中で上機嫌の太郎冠者に会う。
太郎冠者は酔って素袍を落としてしまい、それを主人に取られからかわれるが、太郎冠者は素袍を取り返して帰る。
[評価]★★★★
太郎冠者が遠慮しながらも次第にお酒を飲み興じる姿が楽しい。
【濯ぎ川・すすぎがわ】鑑賞1回

妻と姑にコキ使われて頭が上がらない聟殿。
嫁の用事が終わらないうちに今度は姑が用事を言いつける。
そして両方できないと2人から責め立てられる。
そこで聟は、「用事はすべて紙に書き、それ以外の事はしない」
そういう提案をし、2人は色々用事を紙に書き付ける。
一計を案じた聟はある日、洗濯物を川に流してしまう。
それを拾おうとした嫁は川に流れ、姑は聟に助けを求めるが「紙に書いてないので」と断る。
姑は折れ、聟をこの家の主と認めるから助けて下さいと懇願。。
それを聞いて聟は嫁を助けるが、嫁は自分をなかなか助けなかった事に腹を立て、逃げる聟を追いかける。
[評価]★★★
これは昭和に作られた新作狂言。いつの時代もお婿さんは大変ねぇ〜と言いたくなるお話^^;
【宝の槌・たからのつち】鑑賞1回

主人は太郎冠者に都へ行って宝物を買って来いと言いつける。
都にやって来た太郎冠者が宝物を探していると、ある男が鬼が持っていたという打出の小槌を売りつけようとする。
男は望むものは何でも出せると言い、実際願い物を出して見せたりする。
すっかり信じた太郎冠者は小槌を買い、屋敷に戻ると主人の前で、馬を出すべく呪文を唱えるのだが・・・。
[評価]★★★
太郎冠者、一生懸命小槌を振るも願い物は出ず。その焦る様が滑稽。
【千鳥・ちどり】鑑賞2回

主に酒を買って来いと言われ、太郎冠者は酒屋へ行くが、ツケが溜まっているため売って貰えない。
そこで太郎冠者は祭見物に行った話を始め、樽を千鳥に見立てたり、山鉾を引く様子、祭後の流鏑馬の様子などを、
とにかく樽を見立て使い話し、酒屋の主人がその話につり込れている隙に樽を持って逃げ帰る。
[評価]★★★★
話好きの酒屋の主人が、太郎冠者の話に引き込まれるが酒壺を持って逃げようとするのを見ると我に返りキッと奪い返す。
そのメリハリがおもしろい。 囃子物も楽しい。
【茶壷・ちゃつぼ】鑑賞2回

都にお茶を買いに来た男だが、かなり酔っばらって道端で寝てしまう。
そこへ通りがかったすっぱはその背負っている茶壷を盗もうと、肩紐の1つを自分の肩にかけ、隣で寝る。
目を覚ました男はすっぱに気付き、「私の物だ」と言うが、すっぱも「私の物だ」と。
すると目代(代官)がたまたま通りがかり、判断して貰う事に。
目代は二人同時に茶の由縁を舞い語らせる。
勿論男はすらすら言い踊るが、すっぱは盗み見なのでぎこちない。
それでも判断のつかない目代は言い争う2人を尻目に自分が持って帰ってしまう。
[評価]★★★
すっぱが盗み見しながらいい加減に言い踊る様がおもしろい。
すっぱの動きが大袈裟なほどおもしろいから若手向きの曲かも。
【唐相撲・とうずもう】鑑賞1回

唐の国に来ていた日本人の相撲取りが帰国を申し出る。
すると、帝王は「もう一度相撲を見たい」という。
そこで、通辞(通訳)が行司をし、たくさんの唐人と相撲を取るが、日本人には敵わない。
ついに帝王が「自ら取る!」と言い出すが、その支度がなかなか面倒。
結局日本人があっさり勝ってしまう。
[評価]★★★★★
狂言は普通登場人物が2〜3人が平均。狭い舞台に40人以上が一斉に揃うは圧巻。
動作も速いしデタラメな中国語も楽しい。まず、退屈することは無いと思う。初心者向け。
【鈍太郎・どんたろう】鑑賞1回

都に住む鈍太郎は、訴訟で三年ほど西国へ下っていたが、無事訴訟も済み久々に都へ戻って来ました。
まず下京の本妻のもとを訪ねるが、本妻はまことの鈍太郎ではあるまい、と言って家の中へ入れません。
さらに二年間便りもなかったので、今は他の男を夫にしたと言って鈍太郎を追い払います。
怒った鈍太郎は本妻に暇を出し、上京に住む愛人のもとに向います。
しかし、愛人もまた本妻と同じく本物の鈍太郎が来たと信じません。
その上、やはり今では他の男を夫に持ったと言って、やはり鈍太郎を追い返します。
本妻にも愛人にも見放された鈍太郎はすっかり落胆し、これを出家の機縁にしようと思い、諸国修業に出てしまいます。
しかし、ようやく最前の男が本物の鈍太郎であったことに気付いた本妻と愛人は、修業に出る鈍太郎を引き留めることにし・・・
[評価]★★★★
狂言で演者が一旦奥に引っ込んでは着替えてくるのは珍しい。
鈍太郎は色男らしく、本妻に愛人宅へ出向く事をも許させる。
設定では愛人の方が心根も良く美人らしい。鈍太郎の話し方接し方が本妻と愛人ではまるで違うのがおもしろい。
【寝音曲・ねおんぎょく】鑑賞1回

たまたま太郎冠者の謡を初めて聞いた主人は、「こんなに上手だったのか」と思い、翌朝さっそく太郎冠者を呼び謡を所望する。
しかし太郎冠者はこれから先ちょいちょい謡わされてはかなわないので、注文をつける。
まず酒を飲まねば謡われぬ、しかも女房の膝枕で寝ないと声が出ないと言うが、主人は酒を飲ませ自分の膝枕で謡わそうとする。
太郎冠者は仕方なく謡いだすが、主人は膝枕が無くても謡えると思い、太郎冠者の頭を寝かしたり起こしたりする。
最初は上手く主人の動きに合わせて声を変えていた太郎冠者だが、飲んでいるうちに気分が良くなり、とうとう声を出し間違え、
しかも最後は立って舞い始めてしまう。
[評価]★★★★
実際は体を起こしたほうが謡いやすいが太郎冠者役はその逆をする。寝ながらの良い声が素晴らしい。
【附子・ぶす】鑑賞1回

用事に出かける主人が、太郎冠者と次郎冠者を呼び出し留守番を言いつける。
主人は、「桶の中にあるのはそこから吹く風に当たるだけで滅却(死ぬ)してしまう附子という猛毒があるから注意しなさい」
と申しつけ出掛けるが、しかし二人は怖いもの見たさで桶のふたを取り、
実は中に入ってたのは附子ではなく砂糖だったので食べてしまう。
食べ尽くしつくし、困った二人はその言い訳のために、主人が大事にしていた掛軸を破り、台天目を打ち割る。
やがて主人が帰宅すると二人は泣き出し、留守中に居眠りをせぬように相撲をとっていたうちに、
大切な品々を壊してしまったので、死んでお詫びをしようと附子を食べ、死のうとしたがまだまだ死ねないと言う。
そして主人をからかいながら逃げ、主人は二人を追いかける。

[評価]★★★★★
一休さんのとんちでも有名な題材。だじゃれやボケなどあり簡単なあらすじはより見やすく楽しい。
【無布施経・ふせないきょう】鑑賞1回

毎月決まって檀家へ祈祷にやってくる僧。無事に勤めを済ませ別れを告げるが、今日に限って出るはずのお布施が出ない。
僧はそれとなく雑談や説法にこと寄せて催促してみるが、主人は来客に気をとられさっぱり気づく様子がない。
一旦はあきらめ立ち去ろうとしたが、毎月こうであっては大変と再び檀家へ戻り僧は苦肉の策を思いつく。
その介あって目前までお布施はやってくるが再び檀家に戻る口実で隠した袈裟を主人に発見されてしまい・・・・・。
[評価]★★
煩悩と闘う出家がおもしろいが・・・。配役を変えてもう一度見たい作品。
【二人大名・ふたりだいみょう】鑑賞1回

二人の大名が供を連れずに都へ上る途中に、道連れになった男を脅無理矢理太刀持ちにする。
仕方なく一旦は太刀持ちを招致した男だが、隙を見て太刀を抜き、大名達を身包み剥いでします。
なんとか衣装や太刀を返して欲しい大名達は、男の命令されるがままに、鶏や犬の物真似をする。
最初はイヤイヤやっていた大名達も「起き上がり小法師」の真似をしているうちに興じてしまい、
隙を見た男は奪ったものすべてを小脇にかかえ逃げてしまう。
[評価]★★★★★
『昆布売り』とほとんど一緒。大名が2人なのと「起き上がり小法師」を謡い踊るぶん楽しい。
【棒縛・ぼうしばり】鑑賞2回

所用あって出かける主人だが、いつも留守の間に太郎冠者と次郎冠者が家の酒を飲んでしまう。
そこで一計を案じ、太郎冠者の腕を棒にしばり、次郎冠者を後ろ手に縛り上げてから外出する。
しかし、残された二人はそれでも酒が飲みたくて仕方がない。
2人は色々考えた末に見事酒を飲むことに成功し、やがて酔っ払って機嫌良く舞い始める。
そこへ主人が突然戻ってくる。
最初は盃の中の酒に写った主人を幻と思っていたが真実であると気付く。
主人は二人を打ち懲しめようとするが2人は逃げてしまう。
[評価]★★★★
海外公演でも人気の狂言。太郎冠者、次郎冠者が縛られてまでも酒を飲もうとする様がわかりやすくおもしろい。


狂言のススメTOPに戻る